Tale『帰れ消えろ見るな』

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本Taleには、脱出マップ『মৃত্যুদণ্ড罰罰病』のネタバレが含まれています。

未プレイの方は閲覧非推奨です。

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「なあ!お前がやったの、これ」

随分と静かになってしまった世界で、1人の声が木霊する。

ずりゅ、ばちゃ、と鳴る地面を踏みしめながら、男は声を投げた方向へと歩みを進める。この地面、ちょっと前までは擬音がじゃり、とかスタスタ、とかつまんない音だったんだろうなぁ。

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んなことはどうでもよくて。

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「よう。その能力、力の代償に喋れなくなるのか?そうじゃないんなら、口でも動かせよ」

男の眼前には、ガタガタとヘッドフォンを耳に押さえつけながら体操座りで蹲る、金色の髪の少女が存在している。まるで突如ここに飛ばされたような綺麗な出で立ちで、コンクリートの上に座っていた。

「レラララ。俺優しいから数えてあげたよ。12万と4316人だった。まさか何の数か尋ねるような馬鹿じゃないよな?子供の姿をした怪物だっけ。かっこいいよね、君」

男が髪を無造作に引っ掴み、強引にぐいと上に押し上げる。抵抗もせず顔を引っ張りあげられた少女の顔は、まるで死刑判決が下された時の囚人のような、呆然蒼白とした表情でただ涙を流し続けていた。

「……ちがう、の」

「そうか」

「ぁ、…ぁ、わたし、ころしたくなん、て、なかった。ちがう。こんなのイヤだ。ごめんなさい。わたしだっておさえたかったの。こんなはずじゃなかった。あ、…、あ、」

「そうか」

男は笑顔で言う。

掴んでいた髪をぱっと離し、独り言のように声を投げかけ続ける。

「なんでそんなに取り繕うんだ?俺がいるから?気にすんなよ、俺は綺麗な人間より血に濡れた人間のが一億倍好きだ。だからいいだろ。ここで何万人も死んで、災害の中心にお前がいて、綺麗な状態でお前がここに居るワケねえだろ。とっとと能力切れよ。そんなに外面って大事か?」

少女は構わず体操座りで蹲っている。

「というか、そんなになるんだったらなんで死なねえんだお前。死んだ方が楽なヤツを俺は何千人も見て──────」

ぴたり、男が硬直する。

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「……ああ。お前が死なない理由、わかったよ俺。『楠野 寧夢』だろ」

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ぴくり。少女の肩が揺れる。

「へえ。当たり?優しいなお前。自分が死んだら寧夢も死んでしまうから。頑張って生きてるんだ。偉いなお前ホント」

少女の体が、先程とは別の理由で震える。

少女の身体がどろりと血で赤く染まる。顔を上げた少女の目は、淡い黄色に発光している。

「ソレが隠してた姿か?『目星』の権能伝染者。」

薄笑いで、男は心底機嫌の良さそうに言った。

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「今更なんの用?神様。」

「”権能”ってことを隠しゃセーフだもんな。そりゃあの化け物だらけのホスピスでは世界のルールに抵触しないワケだ。

なあ!聞いてる?お前賢いよ!よく考えられてるじゃん、こっち側の黄色!」

どこかの洞窟で、黄色と呼ばれた少女と白い男が会話をしている。

男が大きな声を出せば、少女は顔をしかめながらヘッドフォンを耳に押さえる仕草を取る。

「寧夢に繋がってること自体を隠している理由は何だ?気を使わせるからか?そんなんで蓋をしてるからお前が苦しむことになるんだよ。」

「ほっといてよ。なんでレラ達に絡むの?なんでじっとしとくことができないの?全部きみが悪いんでしょ。平行世界とかいうおバカが考えたようなおバカルールがあるのも、そもそもこの物語が存在するのも、ぜーんぶぜんぶ。死んだら?」

「俺はこの世界が存在するために存在してるんだよ。お前はさ、生きているだけで苦しいんだろ。不幸な運命に巻き込まれて辛い。でも運命で繋がった人を身勝手で殺したくはなかった。

だからこの間章物語を消そうとしたんだろ?」

「もう消したよ。この会話を聞いてる人は誰もいない。残念だったね、間抜け。」

「復旧したんだよクソガキ。封禁でお前に気づかれない形で削除を阻害した。ホラその目で見てみろよ、こんな薄っぺらい第四の壁を超えてさ。ほら、みんな見てるよ、自分のこと説明しなよ。見たものを破壊できるのも、人を見て心を読めるのも、人の目を操って本来とは違う姿を見せるのも、全部目星っていう権能のお陰でしたって。説明しろよ。空なんて飛べないくせにさ。」

少女は目を光らせる…ことはなく、周りを見渡す。大きなため息を一つ。

「まあ安心しろって。ここには俺とお前と”あいつら”しかいない。あの時も思ったけどさ、今は権能を隠す必要なんて何も無いのに、なんでそんな隠すんだ?なんで目を光らせた姿を見せてくんないんだ?俺結構好きだよ、お前の色!」

「ダイナがラーメン好きなの知ってる?勿論知ってるよね、レラの知ってることはなんでも知ってるもんね。あの子、ラーメン食べる時に片手で髪をかきあげる癖があるんだけど、それが染み付いちゃったみたいで。ラーメン以外を食べる時も髪をかきあげちゃってるんだよね。それと同じでしょ?」

そこまで話して、少女はまたため息を吐く。

「ねえ、もうこんな話いいでしょ。レラきみとあんまり喋りたくないんだよね。用が無いなら帰れば?」

「そうだな、こんだけ話せばあいつらも満足だろ。これからもこの監獄の中でずっと楽しく過ごせばいいよ、黄色。」

「うん。早く死んでね、神様。」

けら、と笑い、男は消える。

そうして少女が1人、取り残される。

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「…ずっと。”ずっと”だって。全部わかって言ってるんだもんね。あいつは。」

ぽつり。言葉を零す。

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”こちら”を一瞬睨み、すぐに貼り付けたような笑顔で口を開く。

「こんにちは、プレイヤーの皆さん。私の名前はレラララ。こんな片隅の小話なんて見なくていいから、早くこのサイトを閉じるだとか、端末を投げ捨てるなりしてください。それが嫌なら、不幸な事故にでも遭って死んでください。私はこの醜悪なお話が一刻も早く忘れ去られることを心より願ってます。」

笑顔で、胸に手を当てて言う。

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「私、あなた達のことが大っ嫌い!じゃあね!」

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そう言って、少女は”画面外”へと消えていった。

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